2022年3月3日(木)〜2022年8月28日(日)の期間、展覧会「心の中の詩」が開催されています。草間彌生美術館としての魅力もさながら、展示される多様な草間彌生の芸術世界の旅に出てみてはいかがでしょうか。きっと、彼女の現在に至るまでの豊かな感性から生み出された貴い作品の数々が豊かな時間を与えてくれることでしょう。
草間彌生は、幼時の幻覚体験や心に湧き上がるヴィジョンなど、きわめて個人的なものを創作の源泉としており、芸術家としてのデビューから間もない1950年代初頭には、美術評論家の瀧口修造や画家の阿部展也といった専門家から高い評価を得ています。それは、なにものにも捉われない草間の作品が、当時からすでに突出した独自性を示していたと同時に、「もっぱら自分の内面の問題」であると語る彼女の創作の中に、理性的な考えから解き放たれた無制限な想像力や内的なイメージに目を向けた、シュルレアリスムと相通じる表現を見出すことができるともいえるでしょう。
本展では、内からあふれ出すイメージの数々や心の葛藤をありのままに映し出した、シュルレアリスムを彷彿とさせる草間の多様な作品をご紹介いたします。創作活動を始めた頃の日本画・油彩・水彩・パステルといった様々な素材や表現技法を用いた平面作品をはじめ、有機的なフォルムの集積にイメージの連続性を見ることができる立体作品、自身の幻覚体験を基にしたインスタレーションなどを展覧。さらに、筆の動きと共に頭に浮かんでくるヴィジョンを画面上に描いた最新の大型アクリル絵画シリーズ「わが永遠の魂」を併せて展示いたします。初期から現在に至るまで、ひと時も尽きることなく自己増殖する心の中のイメージが生み出す草間の豊かな創作表現をぜひご覧ください。
1. LIFE / 命, 2015
Artist / Yayoi Kusama
©YAYOI KUSAMA
2. MY SHOCK, AND JOY, WHEN FLOWERS THAT BLOOM IN HEAVEN SPOKE TO ME/ 天国に咲いた花に語りかけた私の驚き、喜び, 2020
Artist / Yayoi Kusama
©YAYOI KUSAMA
3. Lingering Dream / 残夢, 1949
Artist / Yayoi Kusama
©YAYOI KUSAMA
草間彌生美術館
世界に名を馳せる芸術家・草間彌生が2017年10月に開館した美術館。草間彌生の作品コレクションを年約2回の展覧会にて紹介しています。草間彌生の作品を通じて草間彌生の芸術における普及振興と、芸術界の発展に寄与することを目的とし一般財団法人草間彌生記念芸術財団によって運営されています。エントランスにはガラス一面の水玉模様がゲストをお出迎え。そのまま草間彌生の世界に惹きこまれると、最上階まで貴重な作品や資料の数々を楽しむことができます。エレベーターやお手洗い、細部にまで宿る草間彌生の芸術に浸ることができるのは草間彌生美術館に訪れたゲストの特権ともいえるでしょう。
住所 〒162-0851 東京都新宿区弁天町107
開館日 木・金・土・日曜日および国民の祝日
休館日 月・火・水曜日
開館時間 11:00〜17:30
*入場は日時指定の完全予約・定員制です。
*チケットは美術館ウェブサイトのみで販売しており、美術館窓口では販売していません。
ウェブサイト:https://yayoikusamamuseum.jp
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