Take Ninagawaでは、6月1日より宮本和子氏の個展が開催されます。1964年に拠点をニューヨークに移した宮本氏は、平面を越えた空間や鑑賞者の身体を取り込むインスタレーションを展開し、当時白人男性中心の米国美術界で広がったミニマリズムのムーヴメントを再定義しました。今展では、 70–80年代にかけて構想されたString Construction(糸の構造体)とドローイング作品を紹介します。初めて実現される作品と併せて、1972年に設立された全米初の女性アーティスト協同組合によるアートスペース「A.I.R.ギャラリー」で紹介された作品や、宮本が住んでいた117 Hester Streetのレンガ壁にインスタレーションを施した初期の代表作も発表されます。ウィーンのベルヴェデーレ21での回顧展を9月に控えて、画廊では4年ぶりの個展となります。
Untitled, 1985. Industrial cotton string, nails and plan.
String construction: Dimensions variable. Plan: 43 × 35.4 cm. KM_SCo47
Untitled, 1979. Industrial cotton string, nails and plan.
String construction: Dimensions variable. Plan: 21.7 × 28 cm. KM_SCo53
左:Untitled, 1972/3. Industrial cotton string and nails. Dimensions variable. KM_SCo53
右:End, 1975. Ink on paper. 27.9 × 46.4 cm. KM_CooI
宮本和子
1942年東京都生まれ、現在ニューヨーク在住。
主な個展に「Kazuko Miyamoto」マードレ美術館, ナポリ(2023), 「Kazuko Miyamoto: To perform a line」ジャパン・ソサエティー, ニューヨーク(2022)など。主なグループ展に「アナザーエナジー展: 挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人」森美術館, 東京(2021), 「Some Mysterious Process: 50 Years of Collecting International Art」ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館, シドニー(2020),「Home Is a Foreign Place: Recent Acquisitions in Context」メット・ブロイヤー, ニューヨーク(2020),「解放され行く人間性 女性アーティストによる作品を中心に」東京国立近代美術館(2019),「今日の造形<織>−アメリカと日本−」 京都国立近代美術館; 東京国立近代美術館(1977)など。主なパブリック・コレクションにイェール大学美術館, 京都国立近代美術館, スミソニアン・アメリカ美術館, 東京国立近代美術館, ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館, ニューヨーク近代美術館, メトロポリタン美術館など。
宮本和子
会期:2024年6月1日–7月13日
場所:Take Ninagawa
(〒106-0044東京都港区東麻布 2-14-8)
開廊時間:午前11時–午後7時
休廊日:日, 月, 祝日
ウェブサイト:https://www.takeninagawa.com
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