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Gen de Art

今年で13回目を迎える「六本木アートナイト2024」が今月27日よりスタート

2024年9月27日から29日にかけて、東京・六本木エリアで「六本木アートナイト2024」が開催されます。「都市とアートとミライのお祭り」をテーマに掲げる本イベントは、年々その規模と影響力を拡大し、今や東京の秋の風物詩として定着しています。


六本木アートナイト2024

今年の目玉は、新たに導入される「RAN Picks」と「RAN Focus」プログラムです。「RAN Picks」では、六本木アートナイトが厳選したアーティストたちによる展示が行われ、現代アートの最先端を体感できます。一方、「RAN Focus」は特定の国や地域に焦点を当て、その地域で活躍するアーティストたちの作品を紹介します。2024年は台湾にスポットライトが当て、台湾の現代アートシーンの活力と創造性が六本木の街に溢れ出します。


六本木の主要文化施設も、この機会に合わせて特別なプログラムを用意しています。六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館を中心に、約30組のアーティストによる約40のプログラムが展開されます。インスタレーション、パフォーマンス、音楽、映像、トーク、デジタル作品など、ジャンルを超えた多様な表現が街中に溢れ出します。注目のプログラムとして、アトリエ シスの《エフェメラル コレクション》が六本木ヒルズアリーナに登場します。この光と音の没入型作品は、泡という視覚的形態を通じて儚さと無常の概念を探求します。東京ミッドタウンではチェン・プー(陳普)の《モスモ》が展示され、黒い爬虫類のような生き物の親子が都市を見上げる姿を通じて、都市と自然の共生を表現します。


国立新美術館では、小寺創太の《フィラー》が美術館内だけでなく六本木の街中にも展開され、「いる」ことと「埋める」ことの境界を探るパフォーマンス/インスタレーション作品として注目を集めています。また、髙橋匡太による《ポンギリング ―ひかりの花のパレード―》では、光る花型のうきわを身につけた参加者たちが六本木を練り歩く、幻想的なパレードが行われます。また、ジェニファー・ウェン・マの《無題―インクのリズム》は、国立新美術館に展示される巨大な紙の彫刻で、中国の伝統的な山水画の要素とミニマリズムを融合させた作品です。さらに、ジオットハウスではユェン・グァンミン(袁廣鳴)の《日常戦争》が公開され、ベネチア・ビエンナーレ台湾館で注目を集めた映像作品のアジア初公開となります。


森美術館では「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」が開催され、国内27年ぶりの大規模個展となります。サントリー美術館では「没後300年記念 英一蝶 ―風流才子、浮き世を写す―」展が行われ、江戸時代の絵師・英一蝶の画業を紹介します。21_21 DESIGN SIGHTでは「ゴミうんち展」が開催され、身の回りから宇宙までの「ゴミうんち」を通じて世界の循環を考察します。国立新美術館では「田名網敬一 記憶の冒険」展が開催され、国際的に評価の高い日本人アーティストの大規模回顧展となります。


本イベントの特徴は、美術館やギャラリーだけでなく、街全体をキャンバスとして活用することです。商業施設、公共空間、そして街角までもがアート作品の舞台となり、日常の景色が一夜にして非日常の空間へと変貌を遂げます。六本木商店街エリアでは街路灯展覧会や仮囲いアートが展開され、普段何気なく通り過ぎる場所が新たな魅力を放ちます。また、スイッチ総研による《六本木アートナイトスイッチ2024》では、街のあちこちに設置された「スイッチを押すと始まる一瞬の演劇」が、来場者を巻き込んだ参加型アートとなります。


「六本木アートナイト2024」は、アートと都市の新しい関係性を探求し、社会におけるアートの可能性を広げる試みです。時代の変化や価値観の多様化に応じて、新たな表現と体験の場を創出しています。3日間にわたって繰り広げられるこの文化の祭典は、アート愛好家だけでなく、都市に住むすべての人々に新たな視点と感動をもたらすことでしょう。夜の街を彩る光のインスタレーション、街角で出会う思わぬパフォーマンス、そして普段とは異なる角度から見る都市の風景。これらの体験は、私たちの日常に新たな魔法をかけ、都市生活の中にアートがもたらす可能性を示してくれるはずです。


六本木アートナイト実行委員長の片岡真実氏(森美術館館長)は、「コロナ禍を経て、ライフスタイルや社会的価値観に変化もみられるなか、13回目を迎える今年の『六本木アートナイト』では持続性と新しい世代への浸透を視野に入れ、新たな枠組みやシリーズを試みます」と述べています。


本イベントは、時代の変化や価値観の変化とともに新たな楽しみ方を提示し、社会におけるアートのさらなる可能性を発信することを目指しています。多様な文化と創造性が交錯する「六本木アートナイト2024」は、アートファンのみならず、幅広い層の来場者にとって新たな発見と感動をもたらす機会となるに違いありません。

 

六本木アートナイト2024


開催期間:2024年9月27日(金)~29日(日)


コアタイム:27日(金)17:30~23:00、28日(土)16:00~23:00、29日(日)16:00~20:00

      ※コアタイムとは、メインとなるインスタレーションやイベントが集積する時間帯です。

      ※プログラムによって展示時間が異なります。


会場:六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン、サントリー美術館、21_21 DESIGN SIGHT、国立新美術館、六本木商店街、その他六本木地区の協力施設や公共スペース


入場料:無料(一部のプログラム及び美術館企画展は有料)


公式ウェブサイト:https://www.roppongiartnight.com/

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