東京の秋を彩る現代アートの祭典、「アートウィーク東京（AWT）」が2024年11月7日から10日まで開催されます。今年で4回目を迎えるこのイベントは、東京の多様なアートシーンを国内外に発信する重要な機会となっています。AWTの特徴は、「メイン会場」を設けず、都内50以上の美術館やギャラリーが独自の展覧会を開催すること。これらの会場を無料シャトルバス「AWT BUS」が結び、来場者は東京のアートシーンを自由に巡ることができます。
今年の展覧会ハイライトには、世界的に著名なアーティストの個展が目白押しです。27年ぶりとなるルイーズ・ブルジョワの大規模個展が森美術館で開催され、約100点の作品が展示されます。また、国立新美術館ではポップアートの巨匠・田名網敬一と、パフォーマンス・アーティストの荒川ナッシュ医の個展が同時開催されます。
東京都現代美術館では、日本の現代美術を中心とする世界最大級のコレクション「高橋龍太郎コレクション」展が開かれ、会田誠、草間彌生、村上隆など115組の作家の作品が一堂に会します。銀座エリアでは、内藤礼が銀座メゾンエルメスフォーラムで、渡辺志桜里が資生堂ギャラリーで、それぞれ繊細なインスタレーション作品を展開します。また、シャネル・ネクサス・ホールでは、長谷川祐子氏をアーティスティックディレクターに迎え、新たな展覧会シリーズがスタートします。
AWT独自のプログラムも見逃せません。「AWT FOCUS」では、森美術館館長の片岡真実氏の監修のもと、「大地と風と火と：アジアから想像する未来」をテーマに、57組のアーティストの作品を紹介。アジア的世界観を起点に、多様性が共存する未来を考察します。映像プログラム「AWT VIDEO」では、ニューヨークのスカルプチャーセンター・ディレクター、ソフラブ・モヘビ氏の監修で、13組のアーティストによる14作品を上映。「飛行機雲か山脈か」というテーマのもと、時間と存在の問題を探ります。
小泉明郎「Ritualistic People：祭民」：「味覚の不思議」をテーマにした赤い氷のカクテル。インストラクションに従って飲むと、見た目・香り・味が変化。
「AWT BAR」にて提供されるEMMÉ・延命寺美也によるフード２種セット
荒川ナッシュ医「旅立つ秋」：ポップスターの曲名にちなんだボタニカルなブラウン・カクテル。世界のアート愛好家向けに旅立つ前の一杯として考案。
また、南青山に4日間限定でオープンする「AWT BAR」は、ランドスケープアーキテクトの戸村英子氏がデザインを手掛け、「ゴ・エ・ミヨ2023」でベストパティシエ賞を受賞した延命寺美也氏が食を担当。アーティストとのコラボレーションカクテルも楽しめます。
「AWT TALKS」では、第60回ヴェネチア・ビエンナーレのキュレーター、アドリアーノ・ペドロサ氏を迎えてシンポジウムを開催。オンライントークでは村上隆と大竹伸朗によるトークが公開されるなど、充実したプログラムが用意されています。
アートウィーク東京は、単なる展覧会の集合体ではありません。東京の多様なアートシーンを体験し、現代アートの最前線に触れる貴重な機会です。美術館、ギャラリー、そして街全体がアートで彩られる4日間、東京の秋をアートとともに過ごしてみてはいかがでしょうか。
アートウィーク東京（AWT）
会期： 2024 年 11⽉7⽇（⽊）〜11⽉10⽇（⽇）（4⽇間）
10:00〜18:00
会場： 都内 53 の美術館／インスティテューション／ギャラリー AWT FOCUS、AWT BAR ほか各プログラム会場
主催： ⼀般社団法⼈コンテンポラリーアートプラットフォーム
提携： アートバーゼル（Art Basel） 特別協⼒： ⽂化庁
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