読了時間: 4分

ART SG 2024：東南アジアのアートシーンをリードするシンガポールの国際アートフェア

2024年1月19日から21日にかけて、シンガポールのマリーナ・ベイ・サンズ・エクスポ・コンベンション・センターで開催予定の第2回ART SGは、東南アジアの現代アートシーンを再定義することを目的としています。UBSが主催するこの世界的なアートフェアは、ギャラリーズ・セクション、フォーカス・セクション、フューチャー・セクションの3つのセクションで構成され、国際的なギャラリーや新進のアートスペースの並外れたラインナップを約束します。また、映画などのキュレーション・プログラムが盛り込まれたART SG 2024は、43,000人の来場者を集めた初回の成功を踏まえ、シンガポールのアートシーンに先進的なコンセプトと作品群をもたらします。ART SGの創設ディレクターであるマグナス・レンフルー氏が、開催を控えたこのフェアのビジョンと詳細について語ってくださいました。

ART SG Co-Founder Magnus Renfrew_Photo Credit Joyce Yung

2024年にシンガポールで開催される ART SG 第2回への抱負をお聞かせください。

今回、114の国際的なギャラリーを迎え入れることができて非常に胸が高まっています。シンガポールでは、1月に様々なイベントが開催されます。ナショナル・ギャラリー・シンガポールでは、ラテンアメリカと東南アジアのアートを集めた大規模な展覧会「Tropical」を、シンガポール美術館では、シンガポールの現代美術家で映画監督でもあるホー・ツーニェン(Ho Tzu Nyen)の展覧会、アメリカの美術史家でキュレーターのゾーイ・ウィットリー（Zoé Whitley）がキュレーションを行った展覧会「Afro-Asia」などが開催されます。ピエール・ロレーヌ(Pierre Lorraine)は自身のコレクションを展示し、15人の個人コレクターがザ・プライベート・ミュージアム(The Private Museum)に作品を展示します。このフェアを通して行われる活動とその質の有機的な成長は実に刺激的です。

来場者は、昨年のフェアとどのような違いを期待できますか？

今年は、ギャラリー、フォーカス、フューチャーの3つの異なるセクションを導入しました。フォーカス・セクションでは、アジアのギャラリーやアーティストに焦点を当て、彼らの作品に対する深い洞察を提供します。フューチャー・セクションでは、新たな才能に焦点を当て、パブリック・アートのためのプラットフォーム・セクションや、アートサイエンス・ミュージアムとのコラボレーションによるフィルム・セクションにも期待しています。

また、欧米と東南アジアのギャラリーが混在しているのが特徴です。これは、東南アジアで活躍する国際的なアーティストを紹介するだけでなく、東南アジアの現代アートを世界の観客に紹介するものです。文化交流と理解のためのプラットフォームとして機能しているのです。

東南アジアの文化について、また欧米からの来場者にとっての東南アジアの文化体験についてどのように考えていますか？

東南アジアの多様性は計り知れず、インドネシア、フィリピン、タイといった国々から豊かな文化作品が生み出されています。私たちのフェアは、これらの文化を探求するための招待状です。今年は、VIPビジターに滞在を延長してもらい、チェンライで「タイランド・ビエンナーレ・チェンライ 2023-2024」を体験していただきます。

アートフェアモデルとART SGの役割について、今後どのような傾向が予想されますか？

アートフェアモデルは、引き続き強固で効果的です。アジアのアート市場が急成長する中、ART SGはインド太平洋地域と東南アジアの極めて重要な文化的ハブとしての態勢を整えています。シンガポールの戦略的な位置は、文化の合流点としての役割を強化し、主要な国際アートフェアにとって理想的な場所となっています。