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第37回東京国際映画祭、タル・ベーラ監督に特別功労賞を授与

世界有数の国際映画祭として知られる東京国際映画祭が、今年も10月28日から11月6日にかけて開催されます。第37回を迎える今年の映画祭では、ハンガリーの巨匠映画監督タル・ベーラ氏に特別功労賞が授与されることが決定しました。


第37回東京国際映画祭

タル・ベーラ監督は、その独特の映画スタイルと長編作品で知られる映画界の重要人物です。1955年にハンガリーで生まれた彼は、1977年のデビュー作『ファミリー・ネスト』でハンガリー批評家賞新人監督賞とマンハイム国際映画祭グランプリを受賞し、その才能を早くから認められました。しかし、彼の名を世界に知らしめたのは1994年に発表された『サタンタンゴ』でした。7時間を超える上映時間と独創的な映像表現で、ベルリン国際映画祭フォーラム部門でカリガリ賞を受賞。この作品は、1995年の東京国際映画祭でも上映され、日本の観客を圧倒しました。


その後も、2000年の『ヴェルクマイスター・ハーモニー』がカンヌ国際映画祭の監督週間で上映されるなど、国際的な評価を得続けました。2011年に発表した『ニーチェの馬』では、ベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ)と国際批評家連盟賞をダブル受賞。しかし、この作品を最後に監督業からの引退を宣言し、映画界に衝撃を与えました。引退後のタル・ベーラ氏は、映画教育に力を注ぎました。2012年にはサラエボに映画学校 film.factory を創設。2016年の閉鎖後も、世界各地でワークショップやマスタークラスを開催し、若手映画作家の育成に尽力しています。こうした功績が認められ、2023年にはヨーロッパ・フィルム・アカデミー名誉賞も授与されました。


今回の東京国際映画祭での特別功労賞は、タル・ベーラ氏の映画監督としての功績だけでなく、教育者としての貢献も評価したものです。東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三氏は、「映画監督として、そして教育者として世界の映画界に多大に貢献してきた功績に対し、タル・ベーラに特別功労賞を授与いたします」とコメントしています。


特別功労賞の授与式は、11月1日(金)に東京ミッドタウン日比谷1階LEXUS MEETS...で開催される「タル・ベーラ×山田洋次特別鼎談 ~タル・ベーラ監督TIFF特別功労賞受賞記念~」イベントの中で行われる予定です。併せて、日本を代表する監督山田洋次氏との対談も開催されるほか、「福島浜通り映像・芸術文化プロジェクト×東京国際映画祭2024~巨匠タル・ベーラとみる福島浜通り~」と題したプログラムも予定されています。これは、タル・ベーラ氏が今年2月に福島で行ったワークショップで制作された映画の上映とトークイベントを含むもので、彼の教育者としての側面も垣間見ることができます。

 

第37回東京国際映画祭


開催期間:2024年10月28日(月)~11月6日(水)


会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区 


公式サイト:www.tiff-jp.net


TIFFCOM2024開催概要


開催期間:2024年 10 月30日(水)~11月1日(金)


公式サイト: https://tiffcom.jp/


写真の提供:東京国際映画祭

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